空き家・空き地問題解決セミナーを動画でご紹介
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10年空いても住める家、2年で駄目になる家——分けるのは冬の水抜き【茅野市・原村・富士見町】配信日:
相続した実家を空き家にしたまま、何年も経ってしまった。そろそろ手を打たないといけないが、もう手遅れかもしれない。
先にお伝えします。傷み方を決めているのは放置した年数ではありません。水を抜かないまま越した冬が、何回あったかです。
茅野市・原村・富士見町で空き家の査定に伺っている不動産鑑定士として、現地で実際に見てきたことをお話しします。
空き家は、どこから先に傷むのか?
屋根でも柱でもなく、水回りからです。
八ヶ岳西麓の集落は標高800〜1,200mほどに広がっていて、真冬は朝の気温が氷点下10℃を下回る日が何度もあります。人が住んでいる家は暖房が入り、毎日蛇口から水が流れているので、配管の中の水は凍りません。誰も住まなくなった瞬間に、この二つが同時に止まります。
止まったまま冬を越すと、給湯器・水道メーター周り・台所や浴室の配管が凍って割れます。割れたことに気づくのは、たいてい春です。雪が消えて、誰かが様子を見に行って、蛇口をひねったら水が止まらない。そのときにはもう、床下や壁の中を水が通った後です。
一度でも水を抜かずに冬を越したかどうかで、その家の直し方は変わります。
なぜ「放置して何年」があてにならないのか?
毎年きちんと水を抜いていた家は10年空いていても使え、水を抜かなかった家は2年で水回りがやり直しになるからです。
現地で拝見していると、この差は年数とまったく比例しません。
ですので、査定でご相談をいただいたとき、私が最初に伺うのは築年数ではありません。**「最後に水を抜いたのはいつですか」「この冬、誰か見に行かれましたか」**の二つです。ここで答えが出れば、現地に伺う前から直す範囲の見当がつきます。
雪と獣は、家に何をするのか?
どちらも「人がいない」ことを正確に見つけます。
雪は、屋根から落ちるべきところで落ちないと、雨樋・カーポート・物置を先に壊します。人が住んでいれば、落ちないうちに下ろすか、周りを片付けます。誰もいない家では、それが一冬ぶん積み残されます。
獣のほうは、屋根裏や床下に入られると話が変わります。ハクビシンやネズミが住み着いた家は、追い出して終わりではありません。糞尿の清掃と消毒、侵入口の封鎖、傷んだ断熱材の入れ替えまでが一続きの作業になります。公表されている費用相場では、これを一通り行って10万円台から30万円ほど。長く放置されて天井や断熱材まで及んでいる家は、さらに上がります。
残置物も同じです。家財がそのまま残っている戸建てを丸ごと片付ける場合、一般的な相場は20万円から60万円ほど。費用は荷物の量で計算され、目安は1立方メートルあたり5,000円から15,000円です。母屋のほかに物置や納屋がある家では、ここが思っているより大きくなります。
これらは全国的な相場で、実際にいくらかかるかは現地を見なければ出せません。ただ、幅の下の端でも数十万円だということは、先に知っておいていただいて損はありません。こうした費用は、建物の値段から差し引かれる形で効いてきます。「まだきれいなのに思ったより安い」と言われる査定額の中身は、たいていここです。
いちばん先に困るのは、隣の家ではなく誰か?
区(自治会)です。
八ヶ岳西麓の集落は、道の草刈り、水路の掃除、道普請、冬の除雪を、住んでいる人たちで分けて担っています。空き家が一軒増えると、その家が受け持っていた分は消えるのではなく、誰かが黙って埋めます。この負担はどこにも記録されませんが、確実に積み上がっていきます。
そして、売るときになって効いてきます。地元で買う方は、その家が何年放ってあったかを知っています。手放すときにいちばん強い味方になるのも、いちばん率直に事情を語るのも、同じ区の方々です。空き家の管理は、建物の話であると同時に、その集落での信用の話でもあります。
固定資産税は、放置すると本当に6倍になるのか?
放置しただけでは上がりません。市町村から勧告を受けた時点で上がります。
2023年の空家等対策特別措置法の改正で「管理不全空家等」という区分ができました。窓が割れている、草木が道にはみ出しているといった状態が続くと指導が入り、改善されなければ勧告へ進みます。勧告を受けると、住宅用地の特例(敷地200㎡までは固定資産税の課税標準が6分の1)が外れます。「6倍になる」と言われるのはこの話です。
順番があるということは、途中で止められるということでもあります。詳しい流れはC2の記事で扱います。
では、いつ動けばいいのか?
次の冬を越す前、10月までです。
売るか、貸すか、直して残すか——そこが決まっていなくても構いません。決める前にやっておくことは三つだけです。水を抜くこと。一度でいいので戸を開けて風を通すこと。屋根と雨樋を下から見上げて、外れているところがないか確かめること。
この三つをした年としなかった年では、翌春の状態がはっきり違います。判断を先送りにしても家はそれほど傷みませんが、冬を一つ越すと傷みます。
この記事が向いていない方
すでに倒壊が始まっていて、解体費用だけを知りたい方。民泊での活用を前提にお考えの方。当社はどちらもお引き受けしていません
一方で、「まだ使えるのか、もう無理なのかが分からない」という段階の方には、現地を一度見せていただければ、直す範囲と値段の見当までお伝えできます。
最後に一つ。空き家を拝見するとき、私が真っ先に見るのは築年数の欄ではありません。蛇口をひねった跡と、床下から上がってくる匂いです。そこには、この家がどう冬を越してきたかが、そのまま残っています。
八ヶ岳西麓(茅野市・原村・富士見町)の空き家について、いまの状態でいくらになるのかを知りたい方は、〔1分かんたん査定〕からご相談ください。現地を見たうえで、不動産鑑定士がお答えします。 → https://www.yatsugatake-life.com/search-sell
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八ヶ岳ライフ株式会社 代表 /
不動産鑑定士
長野県茅野市出身。2012年に地元密着の不動産会社「八ヶ岳ライフ」を設立。不動産の適正価値を見極める国家資格「不動産鑑定士」を保有し、年間300件以上の相談実績を持つ。特に八ヶ岳エリア(茅野市・原村)において、他社では取り扱いが難しい空き家や放置物件の再生・買取に力を注いでいるのは、「不動産を通じて故郷に貢献したい」という想いがあるからです。Youtubeでも、相続した空き家・土地・畑などの処分や活用に関する役立つ情報を発信しています。地元出身者ならではのネットワークと専門知識を活かし、皆様の「空き家」にまつわる不安を解消し、次世代へつなぐお手伝いをいたします。










